XVR1はフィルターアンプ(本体)1台と電源部1台での2-wayモデルと、それにフィルターアンプを加えた3-wayモデルをラインナップしています。4-way以上でのシステムでは3-wayモデルに2-way若しくは3-wayモデルを追加して対応可能です。

特徴

XVR1はステレオ2チャンネルのバランス(XLR)と、アンバランス(RCA)インプットを装備し、各チャンネルのインプット信号を2つの周波数帯域、即ちローパスバンド及びハイパスバンドに分割します。フロントパネルにある4個のノブ(左右のローパスに各1個、左右のハイパスに各1個)を使って、これらのフィルタ済み信号のラウドネスを調整できます。ローパス及びハイパス信号のアウトプットはバランス（XLR）及びアンバランス（RCA）に出力されます。

各クロスオーバーフィルタの特性は極めて柔軟であり、約2百万通りのパターンを提供します。各フィルタに1、2、3及び4ポールがあり、6、12、18及び24dB/octスロープに対応、カットオフ周波数は39個(周波数帯域22-18,000Hz)から選択可能です。これらは4つのフィルター(左右のハイパス/ローパス)それぞれに単独で調整可能で、スピーカードライバのカスタムEQ及びクロスオーバーポイントの微調整、そして位相の補正を積極的にカスタマイズできます。さらに、周波数曲線(いわゆる”Q”)のシャープネス特性はロー、ミディアムそしてハイから選択できます。

XVR1の回路は完全なディスクリートシングルエンドクラスAで、特性をそろえたJFETインプットデバイス及びバイポーラカレントソースを使用しています。インプット回路のインプットインピーダンスが高く、バランスで使用する場合、高コモンモードノイズリジェクション機能があります。システム回路全体を通した信号に生じる歪み及びノイズは、バランスアウトプットが30V出力時、10-20KHzにおいて0.05%以下であり、3V出力時においては0.005%以下を示します。歪み及びノイズを最小限に抑えるため、ポール3及びポール4のフィルターを未使用に設定すると、それらは完全にバイパスできます。XVR1のアウトプットはバランス（XLR）、もしくはアンバランス（RCA）ケーブルに対応できるよう設計され、一般的なパワーアンプの入力インピーダンスにおいて、バランス出力で45V、アンバランス出力で22Vのピーク出力を誇ります。最初にユニットの電源を入れる時、スピーカーに出すノイズを避けるため、XVR1のアウトプットはリレーを経由してグランドにミュートされています。電力供給の切断あるいはACライン電圧が電圧変動範囲に満たない場合、リレーは再度ミュートし、過渡ノイズからシステムを守ります。